講師プロフィール

 

本田宜久(ほんだよしひさ) 先生

1973年茨城県生まれ。1999年に長崎大学卒業後、飯塚病院に就職。二年間の初期研修終了後、三年目前半を同院総合診療科でシニア研修を行った。三年目後半から、呼吸器内科に所属。2004年より同科医長代理。研修医の時より、コミュニケーション失敗事例を多数見聞き、経験された。その中で、一般化でき、共有できるスキルや心がけを院内で発表しているうちに、縁あって執筆の運びに。処女作は、医学書院 medicina 2001年 5月号の「救急外来コミュニケーション」(現在福岡赤十字病院腎臓内科勤務の藤崎毅一郎氏との共同執筆)。現在、上記を発展させた形で、「レジデント・サバイバル」と題し、同社の週刊医学界新聞 医学生・研修医版に執筆中。そして、呼吸器内科医としてのサバイバルを目指して、まだまだ奮闘中だとか。

「レジデント・サバイバル」はまことに貴重なコラムであります。「社会人としての医師」のための、コミュニケーションスキルのエッセンスが詰まっています。病院組織の中の具体的場面を想定しながら、楽しく学習できます。それにしても院内での発表を企画されたこと、卒後5年目の先生が書かれたことは尊敬と驚嘆に値します。こういうことはきっと年数ではなくて、まずそのことを重要に思うかどうか、興味を持つかどうかがスタートなのだと思います。そもそもコモンセンスが「まことに貴重」と感じられるのは、コミュニケーション能力の低い医師が多いという認識からでしょうが、「新臨床研修制度で育った医師は、今までと少し違う」とベテランの看護師たちからいわれるように指導医も研修医もお互いがんばりたいものです。

事務局 中村隆志

 



名郷直樹(なごうなおき) 先生

1961年名古屋生まれ。86年自治医大卒。名古屋第二赤十字病院研修医(多科ローテート,消化器・一般外科)を経て、88年より作手村国民健康保険診療所で僻地診療所医療に従事。この頃、EBMのバイブルと言われるサケット著 『Clinical Epidemiology 2nd ed. 1991』に出会う。1992年自治医大地域医療学で循環器疾患の疫学研究、Evidence Based Medicineを学ぶ。95年作手村国民健康保険診療所所長。2003年4月より社団法人地域医療振興協会横須賀市立うわまち病院、伊東市立伊東市民病院という2つの臨床研修病院で教育専任医師として活動中。Clinical Evidence 日本語版編集委員を務め、『続EBM実践ワークブックー今できる限りの医療を』(南江堂)、『気負わず毎日使えるEBM超実践法』(金原出版)ほか、EBM、プライマリケア関係の著書多数。

名郷氏はプライマリケア学会、医学教育学会等の評議員、多くの医学系・薬学系の客員講師を務められ、数々の学会や研究会でEBMの教育講演をされているので、私も何度か耳にしてきました。最初は5年前の医学教育ワークショップであったと思います。それまで統計学的な世界と思って毛嫌いしていたEBMでしたが、氏の語るEBMは人間味にあふれていて無理がない。臨床の現実に即していて説得力があると感じます。皆さんもきっと魅せられるに違いないと思います。

 EBMは効率のよい決断・患者中心の決断をするための重要なメソッドであり、治療を実践するときだけでなく、むしろ根拠に基づいて治療を差し控えるという選択肢を提示して、その患者さんの希望に合致するときこそ幸福の医学となるような気がします。この機会に是非勉強してください。

事務局 中村隆志